地縄あるある―知っていると不安にならなくて済むこと―

地縄張りが施された敷地

敷地に地縄(ぢなわ)が張られました。
これから建てようとしている位置に白いロープ等を張る作業を地縄張りと言います。今まで図面で見ていた広さを、初めて実寸法で目の当たりにするのです。とても胸弾む瞬間!と思いきや、多くの施主は不安にかられます。自分達が想像しているよりも、うんと小さく感じるからです。僕も設計士1年目の頃、同じ経験をしました。“間違った縮尺で図面を渡してしまった”と焦りました。そのうちに自分の感覚違いだと気付くからいいのですが、無駄にショックをあたえないように、施主にはあらかじめ伝えてあげたいと思います。

 

人の感覚は、空間を地面に投影すると2割減の広さに感じます(僕が勝手に言っている数値で根拠はないです)。高さ40センチの基礎が立ち上がるだけで、だいぶ正確な広さ感覚をつかみ、柱が立つとしっかりとした空間が認識できます。さらに屋根が掛かると、それまでの反動で大きな家にしすぎたような気分になる事も。
6か月の設計期間で、検討に検討を重ねて決まった寸法です。安心してください。

 

松本市神田の家は、南の土地もちょうど同じタイミングで地縄が張られていました。お互いの距離感が、示し合わせたかのようないい位置関係です。現場どうしも幼馴染のように育めたらいいなぁと思います。2018.05.23

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