地盤調査結果報告書の見方

地盤調査報告表の画像
地盤調査結果が出ました。調査方法はスウェーデン式サウンディング試験です。荷重をかけた鉄の棒を回転させながら地中にねじ込みます。深さ25センチねじ込むのにかかった回転数と音感(サウンド)を指標に地耐力を判定する方法です。
調査結果は報告書の「考察」を読めばわかりやすく書かれていますが、せっかくなので「試験表」の見方を記しておきます。興味のある方はどうぞ!

 

①盛土の有無

盛土は無いほうがいいです。地盤としては軟いです。下層の硬い地盤にとっては重荷になっている状態です。

 

②自沈の有無

自沈とは鉄の棒が無回転で沈む事を言います。それだけ軟らかいという事なので無いほうがいいです。

 

③層の土質

今回の試験では土の採取はしません。そこで、ねじ込むときの音感から土質を判断しています。大きく粘性土と砂質土がありますが、2つが混ざる割合で表現も異なります。粘土遊びと砂場遊びを想像するとわかるように、粘性土の方がむにゅっと変形しやすいです。でも砂質土は水の中だとバラバラに動きます。液状化に弱いのは砂質土です。

 

④孔内水位の有無

水位も無い方がいいです。地面の下には雨の流れ道などがありますが、その水位が地表面に近いと不利です。液状化の心配と合わせて地盤補強の工法が限定されます。

 

⑤支持地盤の傾斜

今回は、貫入深さ2メートルの位置で支持力120kN以上の地盤がありました。5箇所で試験した結果、全て2メートルの深さで支持地盤が確認できたので、地盤の傾斜はありませんでした。支持地盤の深さが場所によって異なると、地震等で地表面が流れて土地が傾く恐れがあります。

 

松本市神田の家は盛土があり“軟位な様相”との考察で、地盤補強が推奨されました。60~100万円程度の費用が発生します。クライアントに報告しなければいけません。何か手を打ちますのでそんなに悩まないでくださいね。2018.04.20

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