建築設計事務所の弱み

減額ノート

この記事を読んでくれている方は、家づくりの候補に「設計事務所」があるのかなぁと思います。一言に設計事務所と言っても事務所ごとに特徴があるので他所のことは言えませんが、加藤毅建築設計事務所での家づくりにおける弱みをご説明します。

 

それは“住宅の価格をその場でお伝えできない”ことです。
住宅メーカーやおそらく工務店であれば、図面を提示した段階で「○○○万円です」と明言できるのでしょう。しかし私の場合は、実施設計を終えて「さて、いくらになるか御見積もりをとりましょう」という流れです。20日後くらいに施工会社から『御見積書』が届いて初めて金額を知ることになります。その後、設計内容を調整して予算に合った実施設計図が完成するので時間が掛かります。もちろん基本設計の時点でおおよその金額は推し測りますが、自信を持って明言することが出来ません。クライアントの不安が解消できないので申し訳ないと常々思っています。それでも“施工会社との共同家づくり”が現時点での最善と考えているので、建設費を決めるのはあくまでつくり手側になります。職人さんにも生活があるので、適性価格に対する無理な交渉もしません。頭を下げてお願いはします。

 

繰り返しになりますが、予算を決めるのは施主、建設費を決めるのは施工会社、予算と建設費を合致させるうえで住み手にとっての最良案を考え抜くのが設計事務所です。家づくりに欠かせない職分だと思っているからこそ、その欠点も知っておいていただきたいのです。2018.05.14

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